イ・ソンビン、「君の声が見える」出演へ所属事務所も欺く 10年越しに明かした舞台裏
イ・ソンビンが、Mnet「君の声が見える」への出演を実現するため、制作陣と相談し、所属事務所には正式なオファーを受けたように装ったと明かした。15日放送のSBS「巨匠ハンジュン」で、3度のオーディションを経てつかんだ機会と、10年間秘密にしてきた経緯を語った。
俳優のイ・ソンビンが、無名時代に自身の知名度を高めようと、所属事務所をも欺いてMnet「君の声が見える」への出演を実現させた経緯を10年越しに明かした。偶然のオファーで出演したと思われていたが、実際には制作陣と作戦を練り、3度のオーディションに挑んで得た機会だったという。
15日放送のSBS「巨匠ハンジュン」には、映画「大学修学能力試験、出題の秘密」で主演を務めるユ・ジェミョンとイ・ソンビンが、最初のオーディション参加俳優として登場した。2人はオーディション経験や、俳優として成長するまでの道のりを率直に語った。ユ・ジェミョンは「回数は数えていないが、オーディションマシンだった」と振り返り、イ・ソンビンも歌手、アイドル、ミュージカル俳優から広告モデル、端役まで、分野を問わず挑戦してきた過去を明かした。
イ・ソンビンにとって、俳優としての本格的な転機となったのはOCNドラマ「元カレは天才詐欺師 ~38師機動隊~」だった。同作で顔を知られるようになり、自らをさらに売り込む方法を考える中で、「君の声が見える」への出演を目指したという。
「みんな、私が普通に『君の声が見える』の出演依頼を受けて、こうなったと思っている。実はそれも私が作戦を立てた」と告白。当時、「元カレは天才詐欺師 ~38師機動隊~」は好評だったものの、もう一段知名度を上げるには別のきっかけが必要だと考えていた。
イ・ソンビンによると、当時の「君の声が見える」には芸能人が出演した例がなく、出演には別途オーディションを受ける必要があった。しかし、所属事務所は正式なオファーがなければ出演を認めるのは難しいという立場だった。
そこで制作陣や作家に直接計画を持ちかけた。「『私一人でサンアムにオーディションを受けに行きます。その代わり、合格と判断されたら、私と少し芝居をしてください。会社には直接出演を依頼したように』と言った」と説明した。事務所の方針をかわしながらも、実際のオーディションを通じて出演の機会を得ようとしたのだという。
実際に放送局へ3度足を運んでオーディションを受け、作家たちも頼みを受け入れた。制作陣と共有した秘密は10年間守られてきたといい、イ・ソンビンは「当時の会社の人たちは、今もこれを知らないと思う」と笑った。思いつきを口にしただけではなく、自ら動いて実現させた作戦だった。
出演時期も好結果につながったという。「『君の声が見える』の放送が話題になった週に、『元カレは天才詐欺師 ~38師機動隊~』でも私が中心となるエピソードが放送された」と話し、両作品での露出が重なって好反応を得たと説明した。その後、「君の声が見える」には、ほかの芸能人も出演できるようになったと付け加えた。
自ら機会を求めて動く姿勢は、新人時代から続いていた。エキストラをしていた頃には、自作のプロフィールを手に広告代理店を訪ね歩いたという。当時はソウルのカロスキルに広告代理店が多く集まっていたが、経験も情報も乏しく、自分を知ってもらう方法を探すことから容易ではなかった。携帯電話で撮った自撮り写真までプロフィールに載せて配ったという話からは、何とか仕事につなげようとする切実さがうかがえた。
歌と演技への思いは幼い頃から強く、高校1年生の時には、わずか5日間の準備でオーディションに合格。劇団ハクチョンの児童劇で主役を務め、巡回公演にも参加した。ただ、舞台に立つ期間が長くなるにつれて欠席が増え、高校2年生の時には留年する可能性があるとの連絡を受けた。
夢を諦められなかったイ・ソンビンは、当時、成功するための最終期限と考えていた21歳になる前に何かを成し遂げなければならないと判断した。アルバイトで貯めたお金を持ち、手紙を残して、オーディションを受けるため家を出たという。
居場所を追跡されることを恐れて友人の携帯電話を借り、チムジルバンで寝たり、オーディション会場の近くで夜を過ごしたりしながら機会を待った。新興のアイドル事務所に合格して初めて母親に連絡した。若くして踏み切った行動には危うさや不安も伴ったとみられるが、当時の彼女には、夢に向かって自ら動く以外の道が見えていなかったことがうかがえる。
番組では、イ・ソンビンの別の一面も紹介された。ユ・ジェミョンは、茂朱でのロケ中に一緒にカラオケへ行った思い出を語り、ミュージカル俳優出身らしく歌が非常に上手だと称賛した。
イ・ソンビンは、酒を飲まなくても友人たちと午前4時30分まで遊ぶほど、酒席の雰囲気になじむと話した。飲んでいないのに周囲からはすでに飲酒したと思われるほどだという話に、ユ・ジェミョンは「おかしな人かと思った。あまりにもよく遊ぶので」と明かし、笑いを誘った。作品での野暮ったい見た目をつくるためにあえて外見を変えるなど、役柄のためなら大胆な変身もいとわなかったという話も続いた。
学生時代にオーディションのため家を出た経験から、新人時代に制作陣と作戦を練って出演を実現させるまで、イ・ソンビンは機会を待つだけでなく、自らつくろうと動いてきた。10年間明かされなかった「君の声が見える」の舞台裏は、幸運だけでは語れない、その歩みの一端を伝えた。
イ・チャンソクはMediafineの代表・編集人で、Mediafine Globalでは主にK-バラエティを担当し、K-POP、セレブ、K-ドラマの記事も執筆しています。
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