ノクサル、二児の父として政府の育児支援に苦言「アイドルを産んだ人を英雄に」ではなく「今の金額と期間では足りない」
ラッパーのノクサルが、ウェブ番組で政府の育児支援の金額と期間が不十分だと訴えた。発言をめぐりオンラインでは賛否が割れ、少子化対策の方向性を問う議論に広がっている。
2022年9月に一般人の妻と結婚し、2人の息子を育てるラッパーのノクサルが、「出産を促すにしても、韓国で今支給されている金額と期間ではだめだ」と政府の育児支援を批判した。「この国は正気を失っている」とまで言い切り、オンラインで議論を呼んでいる。
「今の金額と期間では足りない」
ノクサルは16日に公開されたウェブバラエティコンテンツ「安寧ハセヨ」に出演し、出産・育児支援金について語った。現行の育児支援の方式や多子世帯への優遇策が話題に上ると、政府の支援水準への不満を示し、踏み込んだ発言を続けた。
ノクサルは「正直に言えば、この国は正気を失っている」と直言した。続けて「国の崩壊が近いというのに、この程度の恩恵しかないのか」と述べ、「子どもを産む人を英雄に祭り上げても足りないくらいだ。子どもを産んだことが特権ではないが、もっと奨励し促すべきだ」と強調した。少子化が国の未来に直結する状況で、出産を個人の選択に委ねるのではなく、子どもを産み育てる家庭にはるかに強力な支援を行うべきだという趣旨である。
支援金の額だけでなく、支給の期間や方式にも問題を提起した。「私たちのようにきちんと暮らしている人間にとって子どもは選択だが、授かる人もいるだろう」と述べ、出産をめぐる多様な現実に言及した。そのうえで「どんな方式であれ、子どもが生まれたときに支援し奨励する部分がなければならないのに、韓国で今出している金額と期間ではだめだ」と主張した。
今回の発言は、実際に2人の子を育てる父親の口から出た点でも注目を集めた。出産奨励のスローガンや政策は続いているものの、産んだ後に親が担う養育負担は依然として大きいという問題意識が込められているためだ。出産直後に一定額を支給する方式だけでは、長期にわたる養育費や世話の負担を十分に減らしにくいという見方も、今回の議論の背景にある。
オンラインでは賛否が真っ二つ
映像の公開後、ノクサルの発言をめぐってネットユーザーの意見は割れた。批判的なユーザーは「他国と比べても韓国の育児福祉は悪くない」として、すでに実施されている支援制度も考慮すべきだと主張した。出産支援金を増やすだけでは少子化は解決できず、支援金目当てで子どもを産む状況を望ましい政策目標にしてはならないという意見も出た。
支援の優先順位をめぐる反論もあった。すべての家庭に一律に恩恵を広げるより、経済的に苦しい家庭や世話の空白に置かれた家庭に財源を集中する方が効率的だという主張だ。国家財政には限りがあるため、やみくもに規模を増やすのではなく、実際の養育負担をどれだけ減らせるか、政策が必要な所に届いているかを先に検討すべきだという趣旨である。
一方、ノクサルの問題提起に共感する声も少なくなかった。少子化が長期化するなか、既存の支援水準だけでは出産・育児を決意しにくく、国がより大胆に財政を投入すべきだというのである。出産を個人の責任にのみ帰すのではなく、住居費や教育費、世話の負担など、子育ての過程で生じる現実的な問題まで国が共に担うべきだという主張も支持を広げた。
問われるのは金額より対策の方向
この論争は結局、育児支援金の額を超え、少子化対策の方向性を問う問題につながる。出産直後に支給する現金型の支援を拡大することと、親が長期にわたり安定して子どもを育てられる環境をつくることは、別々の課題だ。支援金の増額だけで出生率を引き上げられると断定するのは難しいが、養育負担を減らさないまま出産を促すスローガンを繰り返すだけでも限界は明らかである。現金支援とともに、住居の安定、仕事と家庭の両立、公的な保育・介護、教育費負担の軽減などをどれだけ有機的に結びつけられるかが、政策の実効性を分ける核心だという指摘がある。
2人の子の父であるノクサルが公の場で政府の育児支援を批判したことで、少子化対策をめぐる議論にも改めて関心が集まっている。出産を促す政策が実際に親たちの暮らしをどれだけ変えているのか、子どもを産み育てることが個人の犠牲だけに頼らないよう、国はどこまで責任を負うべきかという問いは、今も現在進行形だ。
イ・チャンソクはMediafineの代表・編集人で、Mediafine Globalでは主にK-バラエティを担当し、K-POP、セレブ、K-ドラマの記事も執筆しています。
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