主上旭、『金部長』でソ・ジソブに「ごめんね、愛してる」
俳優の主上旭がSBSドラマ『金部長』の最終回を前に、SNSで「ごめんね、愛してる」という言葉と共に撮影現場の裏側を公開。悪役キャラクターの主江燦と金部長の対立は、単なる善悪の対決ではなく、人間の生き方の対比だった。
俳優のチュ・サンウクがSBS金土ドラマ『キム部長』の最後の瞬間まで、ユーモア溢れる余韻を残した。劇中では、ソ・ジソブが演じるキム部長と最後まで対立していた冷酷な悪役のチュ・ガンチャンだったが、現実のチュ・サンウクは、撮影現場を去る瞬間、仲間たちに向かって愛情と冗談を交えた挨拶をし、別の一面を見せた。チュ・サンウクは25日、自身のSNSに撮影現場の裏側の写真を公開し、「一瞬、目を閉じていただけだった…ごめんね、愛してる」というコメントを添えた。公開された写真の中では、彼は椅子に寄りかかって目を閉じて休憩しており、その背後ではユン・ギョンホが冗談めかして銃を構えるポーズを取っている。さらに、チェ・デフンまで加わった写真には、劇中で緊張感に満ちた関係とは対照的に、俳優たちの絆と明るい雰囲気がはっきりと表れている。特に「ごめんね、愛してる」という文言は、単なる冗談以上の意味を持っている。劇中では、チュ・ガンチャンはキム部長の人生を脅かし、周囲の人々を手段として利用する最終的な悪役だったが、俳優のチュ・サンウクにとっては、長く一緒に作り上げた作品と仲間たちへの愛情が込められた別れの挨拶だった。

悪役だが、平面的ではなかったチュ・ガンチャン。『キム部長』でチュ・サンウクが演じたチュ・ガンチャンは、典型的な悪役の外見を持つ人物だ。暴力と権力を用いて自分の目的を達成しようとする、人を手段とみる冷酷な事業家である。しかし、チュ・サンウクは、単に怒りや悪意を表現するにとどまらなかった。彼は、チュ・ガンチャンという人物の中に存在する欲望と欠落、そして歪んだ成功神話を説得力を持って表現した。チュ・ガンチャンは単に「悪い人」というよりも、力の論理が支配する世界で生き残るために自ら怪物になった人物である。自分が持つ権力とお金がまさに自分の価値だと信じる人物であり、その信念が最終的に自分を破滅させるアイロニーを持つキャラクターだった。これは、俳優が悪役を演じる際に最も重要なポイントである。ドイツの哲学者ニーチェは、人間の内面にある欲望と権力への意志を探求し、「怪物と戦う者は、自ら怪物にならないように注意しなければならない」と述べた。チュ・ガンチャンはまさにその文言の反対側に立っている人物である。彼は世界と戦うために怪物になり、結局は自分が作り出した暴力の構造の中で崩れた。
チュ・ガンチャンとキム部長の対立は、単なる悪役と英雄の戦いではなかった。キム部長は過去に特殊任務要員だったが、最後には何よりも娘を守りたいという平凡な父親に戻ろうとした。一方、チュ・ガンチャンは家族や人間関係よりも成功と支配を選んだ。二人の衝突は、結局「何のために生きるか」という問いに繋がった。キム部長が最後まで守ろうとしたのは、名誉も復讐でもなく、家族だった。一方、チュ・ガンチャンはすべてを持っていたが、結局誰もそばに残らなかった。二人の対比が、『キム部長』という作品が伝えたい中心メッセージだった。
チュ・サンウクは以前、「これほどはっきりと悪役を演じるのは初めてで、だから魅力的だった」と語り、チュ・ガンチャンというキャラクターへの愛情を明かしていた。これまでチュ・サンウクはさまざまなジャンルで安定した演技力を示してきたが、『キム部長』では、これまでの優しく洗練されたイメージを完全に脱ぎ捨てた。荒々しい言葉、冷徹な目つき、爆発的な感情表現で、作品の緊張感を担った。特に悪役は、俳優にとって危険な選択肢である。過剰に誇張すると漫画的なキャラクターになり、抑えすぎると存在感が弱くなる。チュ・サンウクはその間のバランスを取ることで、チュ・ガンチャンという人物を現実的な恐怖として作り上げた。
チュ・サンウクが公開した写真は、『キム部長』という作品のもう一つの魅力を示している。劇中では互いに命をかけた敵対関係だった俳優たちだが、カメラの外では、誰よりも親密な仲間だった。ユン・ギョンホ、チェ・デフンと一緒の写真は、作品の中の緊張感とは対照的な温かい瞬間を映し出している。結局、良い作品は画面内の対立だけで完成しない。俳優たちが作り出した関係と現場のエネルギーが、作品の命脈を決定する。『キム部長』は最終回で、チュ・ガンチャンの没落と、キム部長の新たな始まりを描いて幕を下ろした。しかし、チュ・サンウクが残した「ごめんね、愛してる」という短い一文は、悪役俳優の最後の挨拶であり、一緒に作品を作り上げた仲間たちへの愛情に満ちた献辞でもあった。劇中では最後まで敗北したが、俳優のチュ・サンウクにとって、チュ・ガンチャンは新たな演技の領域を広げた意味深いキャラクターとして残るだろう。悪人は消えたが、その悪人を完成させた俳優の存在感は、長く記憶に残るだろう。
