IVE リズ、まるでポカリスエットの広告?「11時21分」に込められた意味とは
IVEのリズが自身の誕生時刻「11時21分」に合わせ、初のソロ曲『Unreal』のスペシャルクリップをサプライズ公開。清涼感あふれる姿と卓越した歌唱力で、ソロアーティストとしての新たな可能性を証明しました。
IVEのリズが、自身の誕生時刻を換算した「11時21分」に、初のソロ曲『Unreal』のスペシャルクリップをサプライズ公開し、これまでにない方法でファンと交流した。グループ活動で見せてきた爆発的な高音と安定した歌唱力を超え、今回はより繊細で内面的な感性を前面に押し出し、ソロボーカリストとしての可能性を改めて示した。

リズは自身の誕生日を記念して公開された『Unreal』のスペシャルクリップにおいて、海辺を背景に登場し、清涼感あふれる自由な雰囲気を見せた。ホワイトトーンのレースアイテムを重ねたカジュアルなスタイリングは、彼女特有の澄んだイメージと調和し、映像の随所では飾らない自然さが強調された。
特に、水切りをしたり海岸を力いっぱい駆け抜けたりするシーンは、ステージ上で強烈なエネルギーを放っていたリズとはまた異なる表情を見せている。そこに透明感のある音色と揺るぎない高音が加わることで、『Unreal』が持つ叙情的な情緒が一層鮮明になった。
『Unreal』は、2024年2月23日に発売されたIVEの2ndフルアルバム『REVIVE+』に収録されている楽曲だ。リズにとっては、デビュー後初めて自身の名前を冠したソロ曲であるという点で大きな意味を持つ。グループの楽曲ではメンバーとの調和が重要だったが、ソロ曲では一人の声と表現力だけで曲全体の物語を牽引しなければならない。
リズは『Unreal』を通じて、この違いを比較的巧みに活用した。単に高音を誇示する手法から脱却し、音色の質感や呼吸、感情の緩急を重視することで、ボーカルのスペクトラムを広げた。IVEの中で「高音を得意とするメンバー」として認識されてきたリズが、自身の音楽的アイデンティティをより細やかに示すきっかけとなったといえる。
現在進行中のIVEの第2ワールドツアー『SHOW WHAT I AM』においても、『Unreal』のステージが続いている点も注目に値する。チームのグローバルツアーという巨大な舞台で個人のソロステージを披露することは、メンバーそれぞれの音楽的キャラクターを大衆に刻み込むと同時に、グループの拡張性を示す装置でもある。
リズはIVEが2021年にデビューして以来、安定した歌唱力と特有の音色でチームの音楽的色彩を構成してきた。特にIVEのヒット曲が力強いサビと中毒性のあるメロディを中心に展開される中で、リズの高音と音色は楽曲のクライマックスを担う重要な要素として機能してきた。

グループの外でも、ボーカリストとしての歩みは着実に続いてきた。リズはこれまで5編のOSTに参加し、アイドル活動を超えて多様なジャンルの音楽をこなしてきた。OSTが特定の作品の物語や感情を一つの声で伝えなければならないことを考慮すると、『Unreal』で見せた繊細な表現力も、これまで積み重ねてきた経験の延長線上にあるといえる。
ウェブバラエティ『街の友達 カンナミ』で披露した音楽コンテンツも話題を集めた。リズは『劇場版 チェンソーマン レゼ編』のOST『JANE DOE』をデュエットで歌唱し、関連動画の再生回数が900万回を超えるなど、高い関心を集めた。アイドルグループのメンバーという枠を超え、ボーカルそのものに対する大衆の関心がどの程度あるかを示す事例となった。
今回のスペシャルクリップで特に目を引くのは、その公開方法だ。単に新曲の映像を予告した後に決められた時間に公開するのではなく、リズの誕生時刻である午前11時21分に合わせてサプライズで映像を披露することで、ファンダムとアーティストの個人的な繋がりを強調した。数字一つに意味を見出すファンダム文化において、「11時21分」は単なる公開時間ではなく、リズを象徴する小さなイベントとなった。
『Unreal』というタイトルも興味深い。「非現実的」という意味を持つ言葉のように、アイドルのステージで見慣れたリズの強烈な姿と、今回の映像で現れた自然で叙情的な顔の間には、明らかな温度差が存在する。そのギャップ自体が曲のタイトルと不思議に合致している。
IVEがメンバーごとの個性と音楽的領域を徐々に拡張している中で、リズの初のソロ曲は単なるスペシャルコンテンツ以上の意味を持つ。チームの中で際立っていたボーカルが、今や自身の声だけでどれほど広い感情の領域を構築できるかを確認する試金石だからだ。
海辺を自由に駆け回るリズの姿と、透明な音色で完成させた『Unreal』は、これまで大衆が知っていたリズの一部だけを見せている。グループの名前の背後に隠れていた一人のボーカリストが、自身の誕生時刻に合わせて解き放った最初のソロチャプターであるという点で、今回のスペシャルクリップの余韻はより深いものとなっている。
